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呼吸器の硬直が原因?慢性疲労を回復する方法

普段、みなさんはどのくらい「呼吸」を意識されていますか?運動の習慣の有無で違うかもしれません。意識しなくても呼吸器が働き、もたらしてくれる「呼吸」は、私達の身体にとって重要な役割をしています。

ところが最近、日本人の呼吸器が弱ってきていると言われています*1呼吸器が弱ることによってどんなことが身体で起きているのか、「呼吸」について見直していきましょう。

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呼吸器と姿勢の関係とは?

身体を構成している骨の数は約200個あります。その各部位が個別に動くのではなく、それぞれの部位が連動しています。肺は息を吸うとふくらみ、それに合わせて肋骨や背骨が動くことにより、胸郭(きょうかく)を広げていきます。

逆に、肋骨や背骨の動きが制限されると胸郭が広がらなくなります。例えば、長時間のパソコン作業で、前かがみな姿勢でいることや、いわゆる”猫背”になっている場合、スマホを操作している時にも姿勢が乱れがちです。このような姿勢の乱れも、呼吸器を弱らせる原因となります*2

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慢性疲労と呼吸器の密な関係

日常生活の中で呼吸器が弱っていると感じている人は、もしかすると少ないかもしれません。しかし、慢性的に疲労感が抜けないなどの症状はありませんか。これらは呼吸器が弱っていることによって引き起こされている可能性があるのです。

その原因として、以下のことが考えられます。姿勢の乱れにより前かがみの状態(胸郭が下がった状態)が続くと、胸椎の3、4番目(肩甲骨の間に位置する背骨)に硬直が起きやすくなります。胸椎の3、4番から肺と心臓の神経がそれぞれ出ているため、その影響により心肺機能が低下します。心機能が低下すると血液中に老廃物がたまり、腎臓へ負担がかかるようになります。そして、全身の血流低下や老廃物の排出が低下し、結果「慢性疲労」となるのです*3



慢性疲労を回復させる、呼吸器の緩め方とは?

硬直して弱った呼吸器を緩め、慢性疲労を回復させる方法をご紹介します。

◎自宅でできる方法(横になって行う方法)

  1.仰向けになって身体をまっすぐに伸ばします。

  2.腕をを伸ばしたまま、頭の上へ持っていきます。
     肋骨が持ち上がるような感覚があればOKです。

  3.腕を指先の方へ伸ばしながら、手を天井の方へ向けます。
     指先と足先が引っ張られているのをイメージしながら身体を伸ばします。

  4.肩甲骨の間を意識して、約10秒刺激していきます

 

◎オフィスできる方法(座ってできる方法)

  1.やや前かがみになって座る

  2.息を吸いながら肩を持ち上げて少し止める

  3.息を吐きながら肩を後ろへ持っていき、ゆっくりと下ろす。



まとめ

他にも、深い呼吸には副交感神経を優位にし、リラクゼーション作用だけでなく、多くの深部筋や骨がスムーズに動くようにすることをサポートします。それが内臓や神経を刺激し、体内のめぐりをよくする効果があります*4

ご紹介した方法は、新たに準備するものは何もありません。完璧にできなくともどれか一つ取り入れて、みてはいかがでしょうか?

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■参考文献

*1:井本邦昭.弱った体がよみがえる人体力学.高橋書店,2011,18p

*2:井本邦昭.弱った体がよみがえる人体力学.高橋書店,2011,18p

*3:井本邦昭.弱った体がよみがえる人体力学.高橋書店,2011,96-97p

*4:井本邦昭.弱った体がよみがえる人体力学.高橋書店,2011,18p