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知らないと危険?! ワンちゃんネコちゃんが食べてはいけない物とその対処法

春ですね。歓送迎会やお花見で大忙しの季節がやってきました。飲みすぎで、次の日「気分が悪くて起きれない~!」なんて事はあるあるですよね。私はアルコールが体質に合わず、飲むと体調を崩してしまうので、飲むことができません。ワンちゃんネコちゃんにも「食べると体調を崩す食べ物」があるってご存知ですか?今日は危険とされる食べ物と、もし口にしてしまった時の対処方法をご紹介したいと思います。

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愛する家族の事・・・どれくらい知ってますか??

ワンちゃんネコちゃんは私たちに「具合が悪い」と自分の言葉で伝えることができません。けれど人が知識を身につけることで、その苦しみに早く気付いてあげることができます。いまやワンちゃんネコちゃんは家族の一員です。人と同じように家の中に住む事が一般的になり、人と一緒に朝目覚め、一緒にご飯を食べるなど、生活を共にするようになりました。ですが、人と同じ体の造りをしているわけではないのです。大切な家族だからこそ、人との違いを理解していくことが重要です。

 

知らなかった!うっかりあげてしまっていませんか?ワンちゃんネコちゃんに危険な食べ物

ワンちゃんネコちゃんに絶対食べさせてはいけないもの、それは【ネギ類】です。玉ねぎ、長ネギ種類は問わず、ネギは全般的に与えてはいけません。【ネギ類】のニラ、ニンニクも実はNGなのです。ネギを与えてはいけないという話はどこかで聞いたことがある…という方は多いと思います。しかしながら、ニンニク、ニラは意外と知らない方が多いのではないでしょうか。

「でもワンちゃんもネコちゃんも市販の専用フードを食べるんだから、ネギ類は口にしないのでは?」と疑問に思いませんか?しかし、近年では<大切な家族一員>となっているワンちゃんネコちゃんへ、手作りでご飯を作ってくれる飼い主さんも多いのです。特にプードル、チワワなどの小型犬の一部には、市販の専用フードをなかなか口にしてくれないなど、飼い主さんの頭を悩ますワンちゃんもいます。そんな飼い主さんが、ワンちゃんネコちゃんの為においしいご飯を手作りで、毎日作っている事も珍しくはありません。そして【ニンニク】は人にとっては食欲増進効果があるため、少しでも食べてもらいたい!という想いから使用してしまう、というケースがあります。

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もうひとつ考えられるのは、家の中で生活しているため、ワンちゃんネコちゃんが以前よりおねだり上手になっていることです。人の食べ物の味付けはワンちゃんネコちゃんにとって濃いため、一度でも口にしていると「人の食べ物はおいしい」と覚えます。すると、ごはんの時間になるとおねだりに来るようになります。(駄目だ、駄目だ、、)と思いながらも、ついつい食べていたハンバーグをあげてしまった、なんてことありませんか?その中には、高い確率で炒めた玉ねぎが入っているのではないでしょうか。

火が通っているから大丈夫?いえいえ、実はアウトなのです。ワンちゃんネコちゃんにダメージを与えるのはネギ類に含まれる≪アリルプロピルジスルフィド≫という成分です。実はこの成分は、熱を加えても壊れないのです*1人が摂取すると血液サラサラ効果などが期待されますが、ワンちゃんネコちゃんが摂取すると≪溶血性貧血≫を引き起こします。では、もしネギ類を口にして溶血性貧血を引き起こしてしまった場合、どのように対処したらいいのでしょうか?

早めの対処が鍵!食べてしまってもまず冷静に

■気がつかずに時間が経ってしまった場合

溶血性貧血の初期症状は

  • 元気がない
  • 食欲が減った
  • 散歩をいやがる

など分かりにくい事が多く、対処が遅れがちです。そういう時は排泄物を見てください。血便・血尿が出ていたら、すぐに獣医さんに行きましょう*2。そして口にしてから半日(12時間)ほど経たないと症状が現れない為、ネギを口にしたことと症状が結びつきづらい事も注意が必要です。

もし、いつもの獣医さんが休み!どうしよう!となった場合、落ち着いて[24時間対応の獣医]さんを探してください。最近では24時間対応の緊急センターも増えてきています。

 

■もし食べてすぐ気がついた場合

すぐに吐かせる事が出来るとベストでしょう。大量に水を飲ませると吐き出しやすいです。もし自分でどうやったらいいのか分からない!という場合は、すぐ獣医さんに行きましょう。いつもの獣医さんがお休みだった場合、24時間電話相談できるところや、24時間対応の獣医さんを受診してください。普段から緊急でかかれる獣医さんを調べておくと、いざという時に心強いです。重症化すると呼吸困難や痙攣が起こり、ひどい場合には心不全を起こすため、迅速に対処しましょう。

 

お互いを知ることが大切

いかがでしたか?人にとっては良い成分でも、ワンちゃんネコちゃんにとっては毒となることもあります。お互いをよく知り、よりよい暮らしにしていけたらいいですよね。大事な家族を守ってあげられるのは飼い主さんだけです。注意を払って見ていてあげましょう。ワンちゃんネコちゃんにも体格、体質に違いがあるため多少の症状の違いはありますが、安心して過ごせる毎日の参考となれば幸いです。



■参考文書

*1:J-STAGE”. 日本農芸化学会誌. 56 巻 (1982)2 号 .157p.https://doi.org/10.1271/nogeikagaku1924.56.157

*2:大島誠之助、左向敏紀(2011). 禁忌食(その1)――タマネギなどのネギ属とイヌ・ネコの健康 ペット栄養学会誌, 14(2),103-104https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpan/14/2/14_2_103/_pdf